你好!あおい学院小牧北校塾長の吉岡です。
「臭い」って嫌な言葉ですよね。個人的にはキモイに匹敵するんじゃないかと思うのですが、例えば、「ファブリーズ臭い」「コーヒー臭い」「香水臭い」これって実は本当のその香りが嫌いっていうニュアンスではないですよね。
コーヒーの香りがする。まあ、言ってもファブリーズや香水の香りがややキツイって感じですよね。ただ、「臭い」という言葉に引っ張られて相当ネガティブな印象になってしまいます。
ところで、小牧に住んでいる方は蜜柑の花の香りを知っているでしょうか。僕は蜜柑の花の香が大好きです。蜜柑の花の香りを僕ははっきりと認識しています。しかし、すごく有名らしい梅の花の香りがピンとこないのです。
こち吹かばにほひおこせよ梅の花 あるじなしとて春をわするな
これは菅原道真がうたった歌です。
【東風が吹いたら(その風にのせて)香りを送ってくれ 梅の花よ主人がいないからといって春を忘れるなよ】
とっても良い歌で、梅の香りの素晴らしさが伝わってくるのですが、僕は梅の花の香りがピンとこないのです。
おそらく生きている間に何度も何度も嗅いでいるのでしょうが、香りと「梅の花」が一致しないのです。もしかしてあれではないかと心あたりはあるのですが、「梅の花」の香りを知っている人間と歩いている時ではないと分かりません。
そういえばキンモクセイの香りと名前が一致したのも大学生でした。「秋は幸せな香りがする。」キンモクセイと判明するまで、そう解釈していました。
生徒たちに聞くと、やっぱりキンモクセイの香りと名前が一致しない子がいます。
ブルガリの香水の香りを思い出すと香水ビンの映像がぱっと蘇ります。パンの香りを思い出す時、パンがオーブンから出される映像が僕の脳内で再生されます。トラックの排気ガスの香りがすると小学生時代の集団登校の映像が脳内で再生されます。
そう考えると、実は嗅覚が一番リアルな人間の学習なのではないでしょうか。
視覚と聴覚はすでにテレビ、映画で再現されています。
「現場にいる」「脳内で名前と一致させる」この2つの作業をクリアしないといけません。すごくめんどくさい効率の悪い学習スタイルです。
しかし、なぜでしょう。それをクリアしちゃえば、匂いの記憶は簡単には崩れません。小4で引っ越した新築の家の匂いを僕の脳は完全に再生させることができます。しかし、小4で記憶したことなんてあんま覚えちゃいません。英単語は平気でスペルミスするのに、同じラーメンなのに、醤油ラーメンと味噌ラーメンの匂いは絶対間違えないですもんね。台湾ラーメンも大丈夫でしょう。
しかし、一平ちゃんとUFOの判別はキツイかもしれませんね。
やっぱり記憶するという作業はめんどくさいことをやるのがいいのでしょうか。
そして春先、誰か僕に「これが梅の花の香りだよ」って優しく教えてくださいね。そろそろキンモクセイの香り=「秋の幸せな香り」が香り始めます。キンモクセイの香りが分からない人には僕が優しく教えます。
じゃあの。
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