ニーハオ!あおい学院小牧北校の吉岡です。
つい先日、カフカの本を読みなおしました。
なんかカフカという名のドラマーがいるみたいですが、その女性のことではありませんよ。
作品の名前は「変身」です。
約100年前に書かれた、全部で120ページぐらいの割と短い小説です。
なぜカフカなのかはまた今度。
内容は、あるサラリーマンが朝起きたら、虫になっているという話です。この設定で、すでに傑作が生まれることが約束されていますよね。
ただ、この小説のすごいところは、まあ、目線は主人公なのですが、家にデカイ虫(スーパキモイやっかいもの)がいるとい状況におかれた「家族」の心情描写です。
ひきこもりになりかけた、もしくは実際に引きこもったことのある人は共感できるのではないでしょうか。まあ、ひきこもりの経験がない人も心を打たれる作品だと思います。
思い起こせば、僕も学校へ行かなかった時期がすこしあります。
小学1年生の時です。まあ、なんで行かなかったかというと、単純に給食が嫌だったからです。学生時代、正確には24歳ぐらいまで、超偏食家でした。学生時代の僕を知っている人は今の僕を見ると驚くでしょう。今ではトマトを積極的に食べています。
単純に食べることが嫌いでしたし、食べきれなかった時に先生にガタガタ言われるのもまた嫌でした。
なんだ、そんなことで学校へ行きたくなかったのか。と思うかもしれませんが、当時の僕にとっては大変重要な問題でした。当事者はけっこう本気で悩んでいるものです。
みんな、悩んでいることがあると思います。(「悩みが無いことが悩みなの~」と言う人は個人的に嫌いです。ついでに、「人類みんな兄弟」みたいなことを言う人も嫌いです。)
むか~しの人は「悲しい時はカフカを読め」と言っていたようです。
悩みごとがあって悲しい時は、悲しい音楽を聴くことを、アリストテレスの同質効果というそうで、逆に、悲しい時にテンションが上がる音楽を聴く、これをピタゴラスの逆療法というそうです。
昔の人は賢いですね。
「悲しい時はカフカを読め」はアリストテレスの同質効果ですね。カフカの文章は悲しいのです。
ただ、科学が発達した今、「悲しい時は悲しい音楽を聴いて、そのあと楽しい音楽を聴く」これが一番立ち直りが早い方法だということが分かったみたいです。
ちなみに、カフカの文章を最初に日本語に訳したのが、中島敦です。
中島敦といえば、そう「山月記」です。たしか、高校生教科書で掲載ランキング1位だったような。(「山月記」より「名人伝」のほうが圧倒的におもしろいです。)
山月記の主人公、李徴は虫ではなく、虎に「変身」する話でしたよね!
じゃあの。
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